中島らも

ぷじおさんが、中島らもを読んでるというコメントをくれたので、らもさんのことを少し。

いつもコメントをくれるももずさんも私も大の「らも好き」。
「セカチュウ」がダメで、なぜ「らも」がいい?と聞かれても答えに窮するが、
全く別の世界なので比べようがない。
敢えて言うなら、らもワールドという孤立したジャンルと考えてほしい。
それが答えだ。

私の好きな文章をちょいと紹介する。
確か「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」の中の一文だったと思う。
18歳で自殺してしまった高校の同級生についての文である。

『……十八で死んでしまった彼のイメージは、いつまでも十八のすがすがしい少年のままである。自分だけすっぽり夭折(ようせつ)するとはずるいやつだ、と僕は思う。薄汚れたこの世界に住み暮らして、年々薄汚れていく身としては、先に死んでしまった人間から嘲笑されているような気になることもある。
 ただ、こうして生きてきてみるとわかるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていてよかった」と思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。だから「あいつも生きてりゃよかったのに」と思う。生きていて、バカをやって、アル中になって、醜く老いていって、それでも「まんざらでもない」瞬間を額に入れて時々眺めたりして、そうやって生きていればよかったのに、と思う。あんまりあわてるから損をするんだ、わかったか、とそう思うのだ。』

自分の歩んだ日々を振返って、額に入れたい程の瞬間はあっただろうか。
今はまだなくとも、あと何十年か経って、
「あの時がそうだった」と思えるのかもしれない。
そんな時が来ることを願って、日々努力しないといけないんだろうな。

らもさんの本、また読みたくなっちゃった。

他にもオススメのらも本。
「白いメリーさん」
「人体模型の夜 」
「寝ずの番」
「牢屋でやせるダイエット 」
「こらっ」
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by art-design | 2005-10-24 13:58 | Books | Comments(4)
Commented by murap3 at 2005-10-25 10:42
うは、まさに「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」です。(笑
そして同級生のくだりは心に残りました。

ちなみにぷじおのオススメは
大江健三郎の「空の怪物アグイー」
これも心にドカンと響きますよ。
Commented by ももず at 2005-10-25 12:33 x
頭のねじれたようなふやけたようなエッセイも多いくせに、「白いメリーさん」とか「人体実験の夜」とか、「こ、こんな怖い話があるのか;」っていうような小説もかけるし、不思議な人よね~

本当に奇特な方を喪いました・・・
Commented by art-design at 2005-10-25 13:43
ぷじおさん
おっ、偶然。「僕に踏まれた・・・」読んでるんですね。
ふざけた文章の中に、ふと心に染みる一文があったりします。

大江健三郎読んだことないから、今度「空の怪物アグイー」探してみるね。
Commented by art-design at 2005-10-25 13:46
ももずさん
そうそう、恐い話いいよね〜
よくこんな話が思い付くなって感心してしまう。
アマゾンで検索したら、いっぱい著書があって
読んでないものがあるわあるわ。
また古本屋でも覗いてみようっと。