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切ない。
8月に読んだから余計にそう感じるのかもしれないけど。ホント切ない。
読み進めるうちに、どんどん宮部久蔵さんのことが好きになっていきます。
終戦直前に特攻で亡くなるというこは始めから分っているんだけど、どうにかして生き残れないものか・・・と思ってしまうんです。
そして、思いもよらないラストシーン。

戦争は残酷です。
人の命を、人生を、奪ってしまう。

映画では岡田准一くんが主演します。適役。
サザンの主題歌もいいし、予告動画を見てはウルウルしています。
映画の公式サイトはコチラ
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映画「ゴールデンスランバー」観た人も多いと思うけど、
あの映画、面白いね〜
前に読んだ(映画も観た)「重力ピエロ」が割と繊細な作品だったので
その印象が強かったんだけど、
「ゴールデンスランバー」はハラハラさせつつ、クスリと笑わせ、ホロリと泣かせる多彩な作品です。
主演の堺雅人さんがいいね。ひょうひょうとした表情の中に強い芯が見えてステキ。
印象的な台詞が、

「僕に残された武器は、人を信じることだけだから」

原作を読みたくて、図書館へ行ったら貸出し中でした。残念。
で、「終末のフール」を借りてみました。

3年後に隕石が地球に衝突して世界が終わりを迎える。
そんな状況下での8つのストーリー。
物語の主人公はそれぞれ別だけど、同じマンションの住人達で
脇役として少しずつ絡んでいます。
「どっちみち後3年で、全て終わりなんだし」というやるせない空気が漂う中
残りの日々をどう生きるのか、最後の瞬間を誰と迎えるのか・・・。
私がこの物語りの世界にいたとしたら、どうしているんだろう?と考えると
なんだか、とっても切なくなってきました。

物語には、「ちょっと嫌なやつ」タイプの人物も登場します。
しかし、読むうちに「彼らも彼らなりに考えてるんだ。思いやってるんだ」と
憎めない気持ちにさせられます。
そういう人物設定が巧いですね。

次回は、「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んでみたい。
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ずっと読みたいと思っていた本でした。
でも図書館ではいつも貸し出し中だった。
しかし、なぜが下巻だけは書架にならんでいた。
上巻でギブアップする人が多いのだろうか。

話の内容は全く知らなかった。
ただ、「海辺のカフカ」という響きに心が惹かれた。
何と美しく爽やかで優し気な響きだろうと。

しかしこの作品には優しさだけではなく
力強さ、脆さ、汚れさも描かれている。
登場人物の一人「ナカタさん」が私は好きだ。
この人が長年の私の疑問を解決してくれた。

私は子供の頃は全くと言っていいほど読書などしなかった。
夏休の課題のために致し方なく夏目漱石を読んだくらいだ。
なのに、大人になってからはことあるごとに本を手にするようになった。
なぜこんなに本を読むのだろ、もう読む必要性なんてどこにもないのに。

ナカタさんは子供の頃の事故でそれまでの記憶や知識を一切なくしてしまった。
60を過ぎでも字が読めない。なので図書館へ行ったこともない。
調べ物のため初めて図書館へ行った次の日、こう言うのである。

「ナカタは頭が悪いばかりではありません。ナカタは空っぽなのです。それが今の今よくわかりました。ナカタは本が一冊もない図書館のようなものです。昔はそうではありませんでした。ナカタの中にも本がありました。・・・」

つまり、私が本を読むのは、空っぽの書架に本を並べるためなのかもしれない。
読むスピードが遅い私にはなかなか骨の折れる作業である。
世の中には無数の書籍が存在し、その中から巡り合えるのはほんの一握り。
時間がかかっても、少しずつ書架を埋めていきたいと思う。
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年明け早々へビーな作品。
内容もヘビーなら重量もヘビー。
この本、本当に重たくて、支えてる手が本の形に固まって動かなくなる程。

宮部みゆきの作品を読むのは初めてなんだけど
とにかく登場人物が多くて
途中で誰が誰だったか分からなくなることもしばしば。
洋書の翻訳本のように表紙を開けたところに
登場人物一覧を掲載して欲しいものだ。

中居くん主演で映画化されている(私は観ていない)。
が、あれだけの内容をどうやって2時間に収めたのだろう。
短縮するのはもったいない。
人物描写が細かいので
半年くらいのドラマで再現してほしいな。
その際、主演は藤原竜也がいいと個人的には思う。

P.S.
この本を読んで、長年疑問だったことが一つ解けた。
ドアノブに紐かけて首吊り自殺する人いますよね、時々。
なんであんな低い体勢で死ぬんだろうとず〜っと不可解だったんです。
足の届かない場所を選べばいいのにって。
その謎がようやく分かりました。
知りたい?

知りたい方はこちら
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またまた村上春樹。
この作品の書き出しがとても印象的。

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 22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻きのような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。 (略) みごとに記念碑的な恋だった。恋に落ちた相手はすみれより17歳上で、結婚していた。更につけ加えるなら、女性だった。それがすべてのものごとが始まった場所であり、(ほとんど)すべてのものごとが終わった場所だった。
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本の帯にこの文が使われているところを見ると
出版社としてもイチオシの文章なのだろう。
劇的な出来事の予感がする。
実際に、作品では劇的的な出来事がどんどんと展開する。
それと並行して登場人物の影の一面や過去が描かれている。
で、結末はというと、これが不思議の春樹ワールドなのねということになる。

村上春樹は短編よりも長篇の方が面白い。


『スプートニクの恋人』 村上春樹
講談社 1999年4月20日発行
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村上春樹の「アフターダーク」。
題名の通り、ある真夜中の出来事。

村上作品って不思議ワールドで難解って聞いたことあるけど
この作品は読みやすかった。
各章に時計のカットが書かれていて
何時の出来事なのか一目瞭然。

大都会ではこんな事が実際に起きているのだろう。
今夜も街の片隅でストーリーが生まれては消えていく。
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中島らもの「ロカ」を読んだ。
氏の最後の作品。
連載中に亡くなったので
当然のことながら蜜柑、じゃない、未完である。

作品中に、「更正に服用した薬の副作用で足元がフラフラする。
階段を降りる時が恐い。転げ落ちるのではないかと思う」という行があって
ドキリとした。
そのままの結末だったわけだ。

で作品は、これがまた面白そうなところでプツリと途切れる。
あぁ〜この先どうなるの。読みたい。
けど誰も結末を知ることは出来ない。
作者ですらまだ決めかねていたのかもしれない。
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ぷじおさんが、中島らもを読んでるというコメントをくれたので、らもさんのことを少し。

いつもコメントをくれるももずさんも私も大の「らも好き」。
「セカチュウ」がダメで、なぜ「らも」がいい?と聞かれても答えに窮するが、
全く別の世界なので比べようがない。
敢えて言うなら、らもワールドという孤立したジャンルと考えてほしい。
それが答えだ。

私の好きな文章をちょいと紹介する。
確か「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」の中の一文だったと思う。
18歳で自殺してしまった高校の同級生についての文である。

『……十八で死んでしまった彼のイメージは、いつまでも十八のすがすがしい少年のままである。自分だけすっぽり夭折(ようせつ)するとはずるいやつだ、と僕は思う。薄汚れたこの世界に住み暮らして、年々薄汚れていく身としては、先に死んでしまった人間から嘲笑されているような気になることもある。
 ただ、こうして生きてきてみるとわかるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていてよかった」と思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。だから「あいつも生きてりゃよかったのに」と思う。生きていて、バカをやって、アル中になって、醜く老いていって、それでも「まんざらでもない」瞬間を額に入れて時々眺めたりして、そうやって生きていればよかったのに、と思う。あんまりあわてるから損をするんだ、わかったか、とそう思うのだ。』

自分の歩んだ日々を振返って、額に入れたい程の瞬間はあっただろうか。
今はまだなくとも、あと何十年か経って、
「あの時がそうだった」と思えるのかもしれない。
そんな時が来ることを願って、日々努力しないといけないんだろうな。

らもさんの本、また読みたくなっちゃった。

他にもオススメのらも本。
「白いメリーさん」
「人体模型の夜 」
「寝ずの番」
「牢屋でやせるダイエット 」
「こらっ」
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「世界の中心で愛を叫ぶ」を読んでみた。
感想は・・・なんと言っていいのやら。

映画と違い過ぎるね。
というか、映画が脚色し過ぎてるんだね。

映画は全部見てないけど、
まず、オーストラリアに行くのはアキの両親とだ。
アキと同時期に入院していた女の子なんて存在しない。
朔太郎が学校でアキの面影とも出合わない。
ラストは大人になった朔太郎が恋人と中学を訪れる場面だ。
それに、祖父との関係が小説ではクローズアップされてる。

ここまで内容を替えて、小説の映画化って言えるんだろうか?
甚だ疑問。
個人的には、小説を忠実に再現する方が好きだ。

しかし、あの内容でどうしてあそこまでのベストセラーになったのだろうか。
内容がシンプルなので考えなくても読み進むことができる。
分厚くてザラリとした紙を使っている。
よって、本の厚みの割に早く読み終えるので読後の爽快感がある。

若い読者には受けるだろうが、ある程度の年齢の人には物足りないだろう。
だって、「ダ・ヴィンチ コード」読んだ後には何の爽快感も得られないもん。
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「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」を読んだ。
なぜ潰れないのか、分った。
住宅地にある高級フランス料理店が潰れないカラクリも分った。
でも、あの本を読み終わっても、私には分からないことがある。

今年になってできた近所のケーキ屋さんがなぜ潰れないのか。
店構えはなかなか洒落ている。
木目を基調とした落ち着いた作り。
清潔そうな店内。

けど、ケーキの種類が少ない。
今どき珍しい食紅ピンクの生クリームを使った苺ショート。
おまけに・・・まずい。
食べ物屋さんでまずいってのは致命傷でしょう。
一体だれが買うのか。
いつ潰れるか、いつ潰れるかと思っているのだがその気配がない。
ケーキ教室をしてる風でもないし。
「まずいケーキ屋がなぜ潰れない」という本を出して欲しい。

世の中には解決できない疑問が沢山あるものである。
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